ぶどう園と農夫のたとえ話
【語られた内容】(マタイの福音書21:33〜41)(マルコの福音書12:1〜9)(ルカの福音書20:9〜16)※わかりやすいように()にキーワードを入れました。
・「もう一つの譬を聞きなさい。ある所に、ひとりの家の主人がいたが、ぶどう園(イスラエル)を造り、かきをめぐらし、その中に酒ぶねの穴を掘り、やぐらを立て、それを農夫たち(ユダヤ権力者=ファリサイ派、律法学者、祭司長、長老)に貸して、旅に出かけた。収穫の季節がきたので、その分け前を受け取ろうとして、僕たち(モーセ、エリヤ、エレミヤ、イザヤ)を農夫のところへ送った。すると、農夫たちは、その僕たちをつかまえて、ひとりを袋だたきにし、ひとりを殺し、もうひとりを石で打ち殺した。また別に、前よりも多くの僕たちを送ったが、彼らをも同じようにあしらった。しかし、最後に、わたしの子(イエス・キリスト)は敬ってくれるだろうと思って、主人はその子を彼らの所につかわした。すると農夫たちは、その子を見て互に言った、『あれはあと取りだ。さあ、これを殺して、その財産を手に入れよう』。そして彼(イエス・キリスト)をつかまえて、ぶどう園(イスラエル)の外に引き出して殺した(十字架刑)。このぶどう園の主人が帰ってきたら、この農夫たちをどうするだろうか」。彼らはイエスに言った、「悪人どもを、皆殺しにして、季節ごとに収穫を納めるほかの農夫たち(異邦人)に、そのぶどう園を貸し与えるでしょう」。(マタイの福音書21:33〜41)
・そこでイエスは譬で彼らに語り出された、「ある人がぶどう園を造り、垣をめぐらし、また酒ぶねの穴を掘り、やぐらを立て、それを農夫たちに貸して、旅に出かけた。季節になったので、農夫たちのところへ、ひとりの僕を送って、ぶどう園の収穫の分け前を取り立てさせようとした。すると、彼らはその僕をつかまえて、袋だたきにし、から手で帰らせた。また他の僕を送ったが、その頭をなぐって侮辱した。そこでまた他の者を送ったが、今度はそれを殺してしまった。そのほか、なお大ぜいの者を送ったが、彼らを打ったり、殺したりした。ここに、もうひとりの者がいた。それは彼の愛子であった。自分の子は敬ってくれるだろうと思って、最後に彼をつかわした。すると、農夫たちは『あれはあと取りだ。さあ、これを殺してしまおう。そうしたら、その財産はわれわれのものになるのだ』と話し合い、彼をつかまえて殺し、ぶどう園の外に投げ捨てた。このぶどう園の主人は、どうするだろうか。彼は出てきて、農夫たちを殺し、ぶどう園を他の人々に与えるであろう。(マルコの福音書12:1〜9)
・そこでイエスは次の譬を民衆に語り出された、「ある人がぶどう園を造って農夫たちに貸し、長い旅に出た。季節になったので、農夫たちのところへ、ひとりの僕を送って、ぶどう園の収穫の分け前を出させようとした。ところが、農夫たちは、その僕を袋だたきにし、から手で帰らせた。そこで彼はもうひとりの僕を送った。彼らはその僕も袋だたきにし、侮辱を加えて、から手で帰らせた。そこで更に三人目の者を送ったが、彼らはこの者も、傷を負わせて追い出した。ぶどう園の主人は言った、『どうしようか。そうだ、わたしの愛子をつかわそう。これなら、たぶん敬ってくれるだろう』。ところが、農夫たちは彼を見ると、『あれはあと取りだ。あれを殺してしまおう。そうしたら、その財産はわれわれのものになるのだ』と互に話し合い、彼をぶどう園の外に追い出して殺した。そのさい、ぶどう園の主人は、彼らをどうするだろうか。彼は出てきて、この農夫たちを殺し、ぶどう園を他の人々に与えるであろう」。人々はこれを聞いて、「そんなことがあってはなりません」と言った。(ルカの福音書20:9〜16)
※口語訳より
【どういうたとえ話?】
「何の権威があるのか?」とイエスに問いかける祭司長たちや律法学者、長老達に向けて天国の譲渡のたとえ話(ぶどう園の農夫)として語る箇所。
イエス様は、イスラエルの崩壊とイエス自身の死を預言、さらに神の国の到来はイスラエルだけではなく、それにふさわしい実を結ぶ民族、異邦人たちにも与えられることを告げた箇所。
さらに神への究極の反逆=神の子イエスの殺害。とも表せる。
「ぶどう園を他の人々に与える」=異邦人へ譲り渡し。
【ポイント】
- ポイント①👉後取り=イエス様、農夫達=律法学者・長老。主人は神様。
- ポイント②👉ぶとう園=イスラエル(エルサレム)、農夫(権力者=ファリサイ派、律法学者、祭司長、長老)、僕(預言者=モーセ、エリヤ、エレミヤ、イザヤ)
※たとえ話の聖書解釈について、イエス様に直々に聞いた(霊的交わり)解釈ではないのでイエス様の御心に不足した内容、神の意思との相違がある可能性にご了承ください。ただし信仰生活で正しいと思える内容から記載しております。
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